2013年9月26日木曜日

分析008



この動画の2スイング目は良いです。

ただ、上半身に力が入る一つの原因として、揺らぎでバットを回す大きさと回数が一つの原因として考えられます。

そこで一つのポイントとして、構えを作る時に重心を下げるという作業を二つの段階に分けて考えてください。

上記の図で言うと、(1)から(2)までは腸腰筋をストレッチした反動による股関節の屈曲と膝の緩みで持ち込みます。そして(2)から(3)までを揺らぎで持ち込みます。

現状では揺らぎに依存する割合が高すぎるので、腕が緊張し、始動時の下半身の力も出にくくなっているのでしょう。上記のように重心の下降を二段階に分けて考えると、揺らぎで重心を下げる必要性はかなり減少されます。

今回は以上です。

2013年9月23日月曜日

分析007

次回の動画投稿は9月30日(月)前後を目安にお願いします。最終期限は10月7日(月)です。


前回よりは振れていますが、身体の表面的な筋肉になっているように見えます。きたろうさんの記事に詳しく書いている事ですが、もう少し揺らいだ後の「間」を重視すると良いでしょう。これは素振りの時も重要です。

このアンドリュー•ジョーンズの「いかにも身体の芯から上手く使っている感じ」を見てください。これが出来ると、スイングが変わってくるはずです。


カルロス•リーなども、それが出来ているタイプです。つまり、体重が一度、両脚から地面にきちんと降りてから振っているので、地に足がついているぶん、身体の芯から動く事が出来るのでスイングがしなやかなのです。


また、ある意味、一部の二段ステップも参考になります。なぜなら二段ステップは本質的にはオートマチックステップであり、前脚を着地した時に一拍の間を取るタイプがいるからです。これが出来ているので、フィルダーのスイングはしなやかなのです。

まず、この辺を大きなテーマとして、取り組んでみると良いでしょう。構えは前回より大きくなってますが、まだまだ大きくしていく必要が有ります。

今回は以上です。

2013年9月19日木曜日

分析006

次回の動画投稿は9月26日(木)前後を目安にお願いします。最終期限は10月3日(木)です。




まず、素振りについては、始動時の下半身の力が強く出ているのは良い点です。これについては、この調子で、今回の感じがスタンダードとなるように継続していって下さい。

一方、素振り、打撃練習ともに、やや全体的に筋肉が上手く使えていないように見えます。つまり、上手くヘッドが抜けてくれない状態で、息が詰まったような状態でのスイングになっている事です。この原因は、やはり捻りの無さによるものでしょう。特に下半身の捻りが無く、両脚がほとんど同じ形になっている点です。

 もう一度、この図を良く見て下さい。

両脚の股関節が割れた上で、前脚の膝が内、後ろ脚の膝が外に入った状態です。この状態が作れず、ガニ股になってしまうと(ジェフ・バグウェルのように膝を深く曲げない限り)内転筋を始めとして、全身の筋肉が緊張しやすくなります。基本的に、連続写真の角度から見て左右対称の構えを作り、スタンスを広く取ると、非常に筋肉が緊張した構えになってしまいます。

また、もっと根本的な話をすると、今の構えでは全身が一つの筋肉の塊になってしまっている状態なのです。これをもっとほぐして、全身をバラバラ(高岡英夫風に言うとパランパラン)にして行かなければなりません。さらに言うと、ただバラバラにするだけでは無く、それぞれのパーツに正しい方向性を持たせた上でバラバラにしていく必要があるということです。これは時間のかかる作業ですが、特に山下さんにとっては非常に重要な作業です。

ではまず、その身体を分割して使うと言う事の基礎から始めましょう。

例えば、まったく捻らないとどうなるかと言うと、アイススケート上の上で股割きになる例で説明した事が有りますが、下図のように両脚が体重の重みで開こうとするので内転筋が緊張します。

こうなると、上半身が沈むのを防ごうとしてか、背筋まで緊張してきます。

ですから、捻らないで左右対称の構えを作ると、全身が緊張して一つの肉の塊のようになってしまうわけです。今、この状態です。

そこでまず、捻って後ろ脚股関節を割るということのメカニズムを理解してください。また、それが出来るようになってください。下図のように、捻ると後ろ脚に対して反りが出来る事になるので、つまり後ろ脚に対して骨盤が前傾するから、後ろ脚の股関節が割れます。

この時に出来る図のオレンジのラインが、下図の脊柱の彎曲、そして捻り方にも繋がるわけです。

この感覚を割れ絞り体操などで掴んでください。これが出来ると、体重を下図のラインに流す事が出来ます。(もちろん、この時、前足の拇指球に体重をかけてはいけません。)

このラインに体重を流せるようになると、アイススケートで股割きのような体重の支え方とは全く違って来ます。

では、こうした構えを作って行くにはどうやって練習すれば良いのかと言うと、それは前脚側のラインを作る感覚と、捻って後ろ脚を割る感覚を分けて練習する事です。

1)まず、前提として割れ絞り体操や割れ絞りパンチ、巻き戻し連続素振りなどで、捻って後ろ脚股関節を割る身体の動きを身につけましょう。

2)次に、捻って後ろ脚の股関節を割った構えから打つ(振る)練習をします。この時、捻りを強調して後ろ脚股関節の割りを強調します。そして後ろ脚で地面を捉えている感覚を掴んでください。また、重要な点として、後ろ脚については「体重を乗せるのでは無く、割る」ということです。乗せると膝が潰れて大腿四頭筋が緊張します。この状態と、割って地面を捉えている(ハムストリングスが効いている)感覚は全く別です。ひとまず、置きティーでも素振りでも良いので、とにかく捻りを強調して、この感覚をつかみましょう。

3)そして、次に、タスキラインから前足の接地点に至るラインで体重を受ける感覚を掴みます。これについても捻りを強調する必要がありますが、やや重心を高く構えた方が感覚が掴みやすくなります。グリエルくらいのイメージで良いでしょう。もちろん、前足は拇指球に荷重せず、アウトエッジ荷重が重要になります。

この行程(1)〜(3)までを繰り返し、まずは、上記の一連の図のような感覚を掴みましょう。そして、そうした身体の使い方が出来るように、ストレッチや巻き戻し連続素振りなどで身体をほぐして行く事も大切です。

ポイントとしては「捻って後ろ脚股関節を割り、後ろ脚で地面を捉える感覚」と「捻って、タスキラインから前足接地点に至るラインで体重を受ける感覚」の2つを身につけることです。これが出来るだけで、構えが楽になります。

どうも、まだ、綺麗な構えで打てる段階では無いようです。これは林さんの所でも書いた事ですが、捻りを強調したり、スクワットダウンを強調したりしながら、筋肉を名一杯使って鍛えると同時に身体をほぐして行く必要が有ります。今の時点で、完成された形を目指さない事が大切です。まず、形は悪くても良いので、一番躍動感の有るスイングが出来る状態。自分が気持ち良く振れる状態。これをもう一度、初心に帰って作り直してください。その結果、多少フォームに問題が有っても、その方がまだ良いです。今は少し、纏まったフォームで打とうとし過ぎていますね。見ていて、身体の力を使い切っている感じがしないです。そんなに綺麗に打とうとしなくて良いです。もっと無茶振りに見えるくらい、振って行かなければ、この先が見えて来ません。身体の力を使い切っていない状態で、感触が良かった悪かったと一喜一憂しても仕方が無いということです。

いずれにしても、もっとクラウチングを強調したり、捻りを強調したり、スクワットダウンを強調したりと、身体を名一杯使って振る練習をしていかないといけない状態です。

例えば、この選手は打席でストレッチしていますが、身体を名一杯使って振れています。タイプ的にも、山下さんの場合は打率云々以前に、このくらい振って行かないと相手から見て怖さが無いと思います。まだ今から高打率タイプを目指すよりは、キューバの打者のように振って行くタイプを目指す方が、出来る確立は高いでしょう。

それと、もう一点、投手方向から見た構えが、ここ最近ずっと縮こまったような感じになっています。これだと投手から見て小さく見えてしまうと思います。良い構えとはやはり大きく見えるものです。

まず、脊柱の弯曲が普通に立っている時よりも効いていないのは、やはり構えを作る技術に改善の余地があると言う事でしょう。膝も少し曲がり過ぎだと思います。

ただ、スクワットダウンしてスイングする練習は、これは非常に大切です。それを見逃しがちな人が多いですが、オートマチックステップに取り組む以上、そこは非常に重視してほしいポイントです。スクワットダウンして振る中で股関節の屈曲のさせ方を憶えたり、ハムストリングスが鍛えられたりして、そうして初めて、適切な構えの中で、充分にハムストリングスが効いた状態を作る事が出来るからです。ただ、最終的に求めたい構えは、もう少し重心が高いものです。だいたい、下の写真くらいです。

ただ、今の段階で、山下さんくらい重心を下げて打つ事、それ自体は良いのです。ただ、下げ方が良く無いと言う事です。ここで重視してほしいのは、腸腰筋をストレッチした後に、股関節で身体を折り曲げる練習です。まずは、この動きの中で、股関節で身体を折って、胸椎が後弯する感じを掴んで下さい。この時、骨盤の前傾によりハムストリングスが伸びるので、その張力で膝が緩みます。

腰を反ってから構えを作る時は「背中の丸まり」「首の角度」「踵体重(踵寄りの3点支持)」の3点を意識します。膝は、骨盤が前傾する時にハムストリングスの張力が増して、勝手に曲がるので、本人感覚では緩める感じでOKです。
これらが出来ると、構えがもっとゆったりと大きく見えて来るはずなのです。例えば、下の写真の打者は、その辺が割と上手く出来ています。だから、身体のラインがなめらかに見えて、ゴツゴツしていないのです。腹筋が締まって見えるのは、骨盤が前傾して腹筋を引っ張るからでしょう。股関節で身体を折り曲げる事が出来ているので、背中が楽な感じです。

この動画の1.41からがバルボ二。

とりあえず、今、どのくらいの重心の高さで打つかは別として、腰を反って腸腰筋をストレッチした後、股関節で身体を折り曲げて胸椎の後弯を形成すると言うテーマに一度重点的に取り組んでみてください。

つまり下図に表される身体の使い方です。

そして最終的に目指したい構えは、カントゥのように、投手方向から見ると楽に立っているように見えるのに、横から見ると意外とスタンスが広い構えです。これは股関節の割れと捻りが出来ていなければ内転筋が緊張してしまいますが、それらが出来ていれば、大丈夫です。日本人の場合、このくらいの重心高の構えだと、もっとスタンスが狭い人が多いイメージが有りますが、それは要するに股関節を割っていないからです。股関節が股関節が割れると、どうしてもスタンスは広くなるわけです。投手方向から見ると楽に立っているように見えるのは、膝の屈曲をあまり使っていないからです。

ちなみに、この重心の高さとスタンス幅の関係において、今まで見た塚口理論実践者の動画の中でも良いと思えるのは、このオゴさんの動画です。やはり腸腰筋その場ステップをだいぶやっただけあって、その辺の感覚には良いものがると言う事でしょう。股関節が割れてハムストリングスが効いてる事は確かです。

打撃のまとめとしては、今回、重視してほしいのは以下の二点です。

1)捻った構えを「後ろ脚側」と「前脚側」の両面からもう一度突き詰める事で、もっと楽に構えられるようになる事を目指す。
2)腰を反って腸腰筋をストレッチしてから、股関節で身体を折って胸椎を後弯させる身体の使い方を極めて行く事で、もっと構えが大きく見えるようになる。

ということです。そして、さらにもう一つ付け加えるなら、

3)少々、フォームが悪くても良いので、身体を名一杯使ってフルスイングする練習を取り入れる。

です。


最後に、スローイングについてですが。。

ワインドアップで肘から挙がる形を作れているのは初めて見ました。これは非常に大きな進歩だと思います。この状態が基本となるようにしていってください。ただ、フォーム的にはグラブが背中側に引けて、最後に前脚が跳ねるようになっていますが、これらはバックホーム投げのクセでしょう。理想を言うと、ピッチャー投げのクセが着いている状態の方が好ましいと思いますが、このへんはまだ断言しかねます。強いてワンポイント挙げるとすれば、最後に後ろ脚でトンと踏む時に少し脚を高く挙げ過ぎでしょう。ここであまり脚を高く挙げると、大腿四頭筋を使う事になるので、踵で踏む感覚が出せる最小限にした方が良いです。(低すぎると踏む感覚が鈍るので)

スローイングは山下さんにとって重要な要素なので、今後とも重視していって下さい。

今回は以上です。




2013年9月12日木曜日

分析005

次回の動画投稿は9月19日(木)前後を目安にお願いします。最終期限は9月26日(木)です。





今回はワンポイントです。

「トップハンドが詰まってる」状態です。腕の筋肉が緊張し、トップハンドの肘の抜けが悪い状態の事を表現しています。おそらく上腕二頭筋が緊張しているのでしょう。肘を下げ気味に構えると、よく起きる状態です。そのせいで、トップハンドの肘の抜けが悪いです。

基本的に、下の写真のように肘を挙げた方が良いです。トップハンドの肘がグリップより上になる状態です。

トップハンドの肘が手より上に来る状態(写真右)を作ろうとすれば、トップハンドの肩関節を内旋させる事になります。一方、トップハンドの肘が手より下に来る状態(写真左)を作ろうとすると、トップハンドの肩関節を外旋させる事になります。

この事がポイントです。

上腕ニ頭筋に力コブを作る形を思い出して下さい。肘を90度に曲げた状態です。この時、前腕を回内させて手首を背屈させると上腕ニ頭筋が緩みます。一方、前腕を回外させて手首を掌屈させると、上腕ニ頭筋が引っ張られるので収縮する力が強まります。ですから、力コブを作る時は、前腕を回外させ、手首を掌屈させた方が良いのです。

これと同じ理屈でトップハンドの肘を挙げて肩を内旋させると上腕ニ頭筋が緩み、弛緩させやすくなります。一方、トップハンドの肘を下げると肩が外旋しやすく上腕ニ頭筋に張りが出来て緊張しやすくなります。

ですから、トップハンドの肘を下げて構えると、トップハンド側の上腕ニ頭筋が緊張しやすくなるのです。また、トップハンドの肘を下げるとバットを下から支える形になるのに対して、トップハンドの肘を挙げるとバットを上から掴む形になる事も大きな違いです。

もちろん、肘を挙げたら挙げたで、確かに肘を挙げるために筋肉の収縮が必要になります。しかし、それは上腕ニ頭筋のような末節部に近い筋肉では無く、体幹の大きな筋肉を使って行なう事になるので、まだ、その方が良いのです。結局どちらにしても、900g前後のバットを構えようとすれば、筋肉をどこかで使う事になります。トップ型の場合、そこは特に重要な問題になるのですが、トップ型で構えるのであれば、思い切って肘を挙げてしまった方が実は楽だと言う事です。

ですから、下の写真くらいの感じで肘を挙げて、トップハンド側の肩関節を内旋させた方が良いのです。そして内旋させると、もちろん懐が開く感じになります。

写真)肘を挙げて、肩を内旋した状態(ユリエスキ・グリエル カルロス・デルガド)
 
こうした、構えは、前回ラボで行なった「ボトムハンドで下から支え、トップハンドで上から掴む形、懐を開ける捻り方」をやると、出来ます。

この構えを思い出して下さい。

今回、ホセレイセスJr君で、そのポイントを重点的に行なったので、その動画を見て下さい。このような構えの方が、トップハンドがリラックス出来ると思います。

今回は以上です。


2013年9月8日日曜日

分析004

次回の動画投稿は9月15日(日)前後を目安にお願いします。最終期限は9月22日(水)です。





テスト勉強明けと言う条件付きで考えれば、素晴らしいです。しばらく休んでいた後に、前回のラボで身体を動かした効果が丁度良い感じで出たとも考えられますし、また、そもそも、オートマチックステップと言う打ち方でのスイングを長い間繰り返し、身体に憶え込ませて来たと言う積み重ねの財産は、非常に大きなものが有ると思います。

今までに比べて良くなったのは、ヘッドが少し前で抜けるようになって来た事で、捻りを入れて打った練習の効果が出て来ているのだと思います。素振りではなく、ボールを打った後にも、これだけ巻き戻しが出来ているのが良いです。これは前軸が効いているからで、今まで後ろに残り気味であると言う特徴が有った事を考えると、目覚ましい進歩です。この感覚を忘れないようにしてください。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

グリップを高くして、バットを寝かせると、腕が緊張しやすくなるので、この事を書くのは、躊躇が有るのですが、前脚股関節の割れと言う以前からの問題と繋がっているので、書きます。

上下逆回転捻りのメカニズムを考えると、ヒッチアップする時に、ある程度グリップが挙って来ないと、捻りが生じないので、前脚股関節が割れてくれないのです。今回は、その辺の問題で、やや前脚の膝が内側に入ったままの着地になっています。

以下は、その辺が出来ている例です。



以上の写真から、手がトップの位置に入る時に、前脚股関節が割れるメカニズムをイメージで掴んで下さい。

ただ、強いて言うなら、それも細かい問題です。もっと根本が良くなれば、自然に解決する可能性もあります。

では、その根本とは何かと言うと、やはりパンチャータイプの基本メカニズムです。

前回の練習の動画で良かったのは、捻ったり、スクワットダウンした打ち方の中で、全て始動時に重心が上昇してから、下降して、そしてスイングが始まると言うリズムが出来ていた事です。



つまり、始動時の下半身の力が、コンスタントに強く発揮されるようになってきたということです。これは、最初の頃、その力がほとんど使えていなかった事を考えると、非常に大きな進化です。ここまで来るのに長い時間がかかりましたが、これが一番、重要な事なのです。

ですから、この機会に、そこの所を、もう一段強化して、盤石にしてしまいましょう。それに、今年いっぱいを費やしても良いくらいです。そのくらい重要なテーマであるからです。これさえ、出来れば、多くのメジャーリーガーやキューバの打者のように、形は、少々汚くても、打てます。

そこで、取り組んでほしいテーマは以下の通りです。もちろん、股関節のトレーニングを行なう事が前提となりますが。

1)スクワットダウンした状態からのスイング。あるいは、先にスクワットしておき、その後にやや低い程度の構えからスイングする。

2)捻りを入れて、後ろ脚を効かせた状態からのスイング。巻き戻し連続素振りも同じ。

3)ヒッチの動き、連動を身体に憶えさせるホウキスイング

4)股関節の円運動をバットに連動させる軽いバットでの置きティー

5)前軸を作る素振り練習

6)最短距離スイング

上記のメニューの意味ですが。

両脚でスクワットダウンした状態、あるいは捻りを入れて後ろ脚を効かせた状態から、始動時の下半身の力を使って打てるようにします。また、ホウキスイングや、円運動を使ったスイングで、その時の正しい動きを身体に憶えさせます。そして、始動時に発揮された力を残さず搾り取るためには、前軸が必要になります。さらに、身体で上手く力を発揮しても、その力がスイングからダダ漏れにならないためには、ドアスイングではマズいので、最短距離スイングが必要になります。もちろん、最重要なのは(1)と(2)で、(3)から(6)は、調整的な意味でコツコツ行なえば良いでしょう。

さらに、もちろん、パワートレーニングも欠かさず行なってください。

テーマは。。

1)構えの力を付ける

2)短く重いバットで体幹の力を付ける

3)マスコットバットでヘッドの重さに耐性を付ける。

4)大雑把にパワーを付ける棍棒素振り

といったものです。

セシル・フィルダーも、基本メカニズムの力を充分に使えているからこそ、コレだけ飛ぶのです。この動画には、横からのスローが有りますが、始動時の重心の突き上げと、その後の落下が充分すぎるほどに起きている事が解ります。(特に一つ目の動画)ちなみに、こうした打者のスイングを観察した事が、基本メカニズムの理論化に、大きく役立ったものです。


今回は以上です。


2013年9月4日水曜日

分析003


次回の動画投稿は9月11日(水)前後を目安にお願いします。最終期限は9月18日(水)です。




今回は、良い意味でのクセを付けると言うテーマで行ないました。

その概要を備忘録的に書いておきます。

1)ボトムハンドで下から支え、トップハンドで上から掴むグリップと、そのための捻り方。

絞りを効かせた状態から、懐を開きながら構えを作って行く練習です。

●腸腰筋をストレッチした後、懐を開けて捻った構えからスイング
●ボトムハンドで下から支える感覚を掴み、スイング
●トップハンドで上から掴む感覚を掴み、スイング
●絞りの効いた状態から、グリップを開いて行き、構えを作り、スイング

2)前軸の形成

高重心の捻りを効かせたか構えから、インハイを見て振ります。ただし、前脚が開き過ぎる場合、若干、コースを真ん中よりにしましょう。捻って打つのとは対称的に「前パワー」を使う事になります。

●後ろ肩、前腰、前足のラインを揃えた構えからの素振り
●頭が前のバランスからの素振り
●グリエルの構えからの素振り
●マグリフの構えからの素振り
●マスコットバットでの素振り
●バットを回してから構える素振り

3)股割り

ストレッチによって股関節を割る身体を作っておき、打つ時は3点支持で適度なバランスを求めます。ストレッチを通じて、ポイントをチェック出来るようにしておきましょう。

●膝の自動回旋
●アウトエッジ 足裏で地面を掴む
●内転筋のストレッチ
●脚の外側の張り
●骨盤の挟み込み
●脊柱のS字カーブ
●腕との連動
●3点支持(手組み股割り)
●揺らぎによる股割り(8の字股割り)
●構え作りスクワット(前の膝が内、後ろの膝が外)
●揺らぎによる構え作り

●股割り置きティー
●通常の構えからのスイング

4)捻って打つ

巻き戻し素振りや、置きティーを利用して、捻った状態からの出力(後ろパワー)を繰り返します。

●巻き戻し素振り(戻す時に遠心力を利用して、捻って後ろ脚股関節を割る)
●割れ絞りパンチ
●捻り置きティー

5)最短距離でバットを出す

まずは、グリップを絞ってバットを短く持ち、榎本喜八の構えのイメージから、鋭く振り抜く練習を繰り返しましょう。最近は、スイングがだいぶタイトになってきましたが、まだまだ、この問題が、これからの大きなテーマになっていくと思います。

6)股関節の円運動を利用した揺らぎと、そこから打ちに行くリズム

軽くて短いバットを、短く持って、両手の感覚を少し開けて握ります。その状態で、股関節の円運動をバットに伝達させて揺らぎ、揺らぎを止めて、打ちます。

この動き、そして、動きのリズムを身体に染み込ませましょう。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

イメージ的には、このくらいに見える感じを、まずは目指したい所です。


この記事は、以上で、分析004に続きます。